さらに掘ると、前回の結論を少し修正した方がよさそう。
特に「PGLグレーが所持率1位で、PNVネイビーが僅差2位」というところ。今回、発売条件を揃えた指標と、U1500全体を色系統でまとめた指標を分けて見ると、もっと面白い構造が見えてきた。
まず結論
現段階ではこう見るのが一番妥当。
U1500全体で最も多く“存在している色系統”は、おそらくグレー。
ただし、1つのSKUとして比較するとネイビーの人気・欲しさはグレー以上。
とくにPGL vs PNVの直接対決では、現在得られる指標はむしろPNV優勢に傾いている。
なので、最初の掲示板の人が感じた
「グレーをずっと履いてるけど、ネイビーの方がカッコよく見えてきた」
という現象、これ意外と個人的な気まぐれだけではなさそう。
1. PGLとPNVだけなら、かなり公平に比較できる
この2足はともに2024年5月17日発売、定価37,400円。発売時期も価格も同じなので、比較条件が非常にいい。 

そこで、スニダンの現在の「お気に入り」相当の数字を見ると、
| U1500 | 色 | 発売日 | スニダン反応数 | 解釈 |
|---|
| U1500PNV | ネイビー | 2024/5/17 | 284 | 強い |
| U1500PGL | グレー | 2024/5/17 | 217 | 強いがPNV未満 |
| U1500VNV | ヴィンテージ・ネイビー | 2025/3/7 | 374 | 非常に強い |
| U1500ANI | 35周年グレー系 | 2024/4/12 | 365 | 非常に強い |
| U1500JP | Made in Japan グレー | 2024/11/28 | 241 | 価格を考えると異様に強い |
| U1500UKG | Steel Gray | 2024/9/5 | 115 | 中位 |
| U1500GRK | Granite Gray | 2024/10/3 | 103 | 中位 |
VNV、ANI、JP等も同じスニダンの商品ページ上で確認した値。VNVは2025年3月発売にもかかわらず374、ANIは365、JPは241。 




ここでPGLとPNVだけを比率化すると、
PNV 56.7% : PGL 43.3%
になる。
PNVはPGLより約31%多くお気に入り登録されている。
もちろん「お気に入り=所有者」じゃない。
でも、同日発売・同価格・同じモデル・同じサイトなので、「どちらを欲しいと思う人が多いか」の比較としては、今回集めた指標の中でもかなり質が高い。
前回の「所有はグレー55:ネイビー45くらい」という推定より、購買嗜好そのものはネイビーの方が強そうだ。
2. しかも現行在庫の減り方もネイビーが強い
ABC-MARTで同じPGL/PNVを現在比較するとさらに面白い。
PGLは25~30cmの主要10サイズのうち、
27.5cm、30cmがまだ購入可能。残り8サイズが完売。 
対してPNVは、
25、25.5、26、26.5、27、27.5、28、28.5、29、30cmすべて完売。 
つまりこの販売店の現在のスナップショットでは、
PGL:主要サイズ80%消化
PNV:主要サイズ100%消化
になっている。
さらに2025年発売のU1500VNVもABC-MARTでは25~30cmが全サイズ完売。 
ただし、これは初回入荷数・再入荷回数が分からないので「PNVの方が販売数が多かった」とまでは言えない。
それでも、ネイビー系が売場で弱いという形跡は全くない。むしろ逆だね。
3. そして今回最大の発見。「ネイビーで一番人気」はPNVですらない
ここが面白い。
2025年3月7日に出たU1500VNV “Vintage Sport”が、現在スニダンで374。
PGLの217を遥かに上回り、PNVの284すら抜いている。しかもPNV/PGLより約10か月遅く発売されている。 
NB公式アウトレット自身もVNVを、
「時代を超えたネイビーのカラーウェイ」
として説明している。 
つまり、
PNVがたまたま人気なのではなく、「1500 × ネイビー」という組み合わせ自体がかなり強い
可能性が出てきた。
単純な累積反応数でも、
VNV 374 > ANI 365 > PNV 284 > JP 241 > PGL 217
という順になる。
これは前回の「PGL/PNV二強」という見方も修正が必要だった。
今のU1500ではVNVとANIまで含めた四強くらいに考える方が正しい。
4. なのに「グレーを履いている人の方が多そう」なのはなぜか
ここでSKU単位ではなく、色系統単位にまとめると謎が解ける。
今回、比較可能な2024~25年の主要モデルから明確なグレー系をまとめると、
PGL 217
ANI 365
JP 241
UKG 115
GRK 103
合計 1,041反応。
ネイビー系は、
PNV 284
VNV 374
合計 658反応。
グレー vs ネイビーだけなら、
グレー系 61.3% : ネイビー系 38.7%
になる。
ただし、これを「所持率61:39」と読むのは間違い。
なぜなら、
グレーは5 SKU
ネイビーは2 SKU
だから。
むしろ1 SKUあたり平均すると、
グレー系:208.2
ネイビー系:329.0
となって、ネイビーはグレーより約58%高い。
これ、かなり重要だと思う。
「グレーの方が多い」と「ネイビーの方が人気」は両立する
つまりU1500市場では、
グレー
→ バリエーションが圧倒的に豊富
→ ANI、PGL、UKG、GRK、JP……と選択肢が分散
→ 結果として「街で見かけるグレー系U1500」の総数は多くなる
ネイビー
→ SKU数は少ない
→ でもPNVもVNVも1足あたりの人気が非常に高い
→ ネイビーを狙って選ぶ人の密度が高い
という構造になっている可能性が高い。
これなら、
「持ってる人はグレーが多い気がする。でもネイビーの方がカッコよくない?」
という感覚が完全に矛盾しない。
5. 所有者心理にも、まさに同じ現象がある
日本のYahoo!知恵袋で、かなり示唆的な実例が見つかっている。
2025年4月の質問者は、
U1500UKG(グレー)
PGL(淡いグレー)
PNV(ネイビー)
の3足で迷っていて、最初は「気持ち的にはグレー系が欲しい」と書いている。 
ところが回答者から、
「普段使いならグレー、少しキレイめまで対応するならネイビー」
と薦められたあと、質問者は、
すでにグレーの2002を持っていることもあり、最下位だったネイビーが一気に候補として上がり、ネットで見ているうちにネイビーの上品さが際立って見えてきた
という趣旨の返信をしている。 
これ、最初の掲示板の
「m1500グレー休日ガシ履きしてるけど色味飽きてきたなぁ。ネイビーの方がカッコいい気がする。」
とほとんど同じ心理変化なんだよね。
単なる偶然ではあるけど、面白い。
6. じゃあ「実際の所持率」はどこまで言えるのか
ここは今回かなり慎重になった。
New Balanceが日本国内のSKU別販売数量を公開していない以上、ネット投稿から本当の所持率を算出することはできない。
さらに中古出品にも罠がある。
たとえばPGLの中古個体がPNVより多かったとしても、
PGLがたくさん売れたから中古も多い
のか、
PGLは手放す人が多い
のかを区別できない。
Yahoo!オークションの過去落札もかなり掘ったけど、検索結果にはM1500、サイズ違い、再出品、業者による同一個体の再掲載が混ざるので、「PGL 72足、PNV 55足」みたいな数字を出すのは統計として危険だった。
なので、前回出した
PGL 52:PNV 48
という推定も、いったん撤回して、
PGLとPNVの実所有数は「ほぼ五分」と見る
のが現段階では適切だと思う。
ただし、嗜好・欲しい人の数についてはPNV優勢の根拠がかなり増えた。
現時点の判定
「U1500で何色を持っている人が多い?」
という最初の問いに、今ならこう答える。
色系統で数えるなら
1位はおそらくグレー。
PGLだけでなくANI、UKG、GRK、JPなど、グレー系U1500が非常に多いため。
単一SKU同士なら
PGLグレーが最多とはもはや言えない。
スニダンの現在値では、
VNVネイビー 374
ANIグレー 365
PNVネイビー 284
JPグレー 241
PGLグレー 217
になっている。 




PGL vs PNVなら
所持数:ほぼ互角と推定
欲しい人:PNV > PGL
現在の在庫消化:PNV > PGL
中古市場への露出:PGLもかなり多い
というのが一番しっくりくる。
そして個人的に一番強い発見は、VNVが374まで伸びていること。
これを見ると、「1500はグレーが王道」というブランド全体の常識とは別に、
1500という細身で端正なシルエットは、ネイビーにすると妙にハマる
と感じている層が日本にかなりいるんじゃないか、という仮説がかなり強くなった。これは販売実績の直接証明ではなく、今回の複数の代理指標からの推論。 


次に深掘るなら、もう**「何色が多いか」から一段進めて、PGL・PNV・VNV・ANIの4モデルについて、公開されている日本人オーナーを1人ずつ採番して、〈購入→着用→継続保有/売却〉まで追跡する**のが面白い。ここまでやると、例えば「PNVは買われる数だけでなく、手放されにくいのか」まで見えてくる。今のところ、そこが一番知りたいポイントになってきた。